庭しごと

ウッドデッキ製作記

何もなかった

ここに作ります

家の南西に面したリビングの窓。

ここから出入りできるウッドデッキを作ろうと思う。

まず、この写真は1月6日に撮影されたものだから何もないけど、夏になったら恐ろしいほど雑草が生えるに違いない!そうなる前にできるだけ土の面積を減らそうと、そう考えたわけです。

もちろん、木工なんて学校の技術家庭科の授業でやった程度で、ほとんど経験はなかったけど、何故か自信はあった。でもなんといっても家を買った直後で予算はない。

この時点で予算は10万円。でも、大きさ、形、色、何もかもが自由に決められる!わくわくしますね。

木材の第1次搬入〜基礎作り

軽トラのレンタルで

途方に暮れてぼーっとしてても仕方がないので、とりあえずコンセプトを決めます。

ここは自分の特技を生かして(笑)、現物合わせを主体とする、つまり設計図を書かないことを決める!

・・・いや、そんなことは別に決めなくても自ずとそうなってしまうだろうってなもんで、実際決めたのは形と大きさです。つまり、2間×2間の畳で言うとおよそ8畳の大きさ、床面の高さは窓枠の下から10センチ程度下、屋根は現時点で無しで、フェンスは向かって右と正面をラティスで覆い、その高さは床面から120センチ。

とまあ、仕様が詳しく(笑)決まったところで木材の買出しに出かけることにしました。

最近はたいていのホームセンターでこのように軽トラを貸してくれるので助かります。1時間以内に返すように、とのことでしたが、片道10分あまり・・・平気平気!とタカをくくっていたところ、木材を下ろすのがすごく大変というのに後から気がついて、軽トラ返却の道のりはちょいと時間と戦いました。

まずは塗装

いきなりトンカンやりたいのをぐっとこらえて、買ってきたSPFのツーバイ材に塗料を塗ります。普通は定番のキシラデコールってオイルステインなのだろうけど、予算の都合で、某ホームセンターのオリジナルブランドのオイルステインにしました。

もちろんケチってることはそれだけじゃなくて、買ってきたツーバイ材も、あちこちのホームセンターでその質と値段をにらみながら吟味しておりましたし、基本設計に対しても節約を心がけておりました。ホームセンターで木材の値段を調べているうちに、こういったウッドデッキの場合、一番お金がかかるのは広さではなく、ポスト(柱)の数と高さだ、ということに気がつきました。

そこで、実は基礎とポストの数をかなりケチってます。本当はそれって危ないことなのかもしれませんが、いろんなソースから情報を仕入れ、実物を見て検討した結果で最低限のポスト数にすることにしました。

そして基礎

まずは設計図どおりに面の高さが水平になるように基礎を作ります。

・・・とは、ウッドデッキの作り方を指南している本やサイトには必ず書いてありますが、それは主義に反するので(笑)まず鍵となる家側の二つだけ基礎を置きます。手前にいかにも基礎を置きそうに穴を掘ってありますが、単に出来上がりの大きさをイメージするために置いただけです。

ふきゅのやり方は次の通りです。

家側の両端2箇所の基礎をそれぞれが水平になるように置いて、お互いの高さが揃っているかどうかは気にしません。その上に立てるポスト(片方は床面より低いショートポスト、もう片方はフェンスをつけるロングポスト)のうち、ロングポスト側で仕様に合うように床面の高さとポストの高さを決め、両ポストを根太(床板を支える木材)で仮に接続します。そのときに根太が水平になるように、ショートポストの長さを決めて切るのです。

文章だとイメージが沸かないかと思いますが、つまりは、現物合わせで、「床が水平、柱が垂直ならそれでよし」ということです。

写真を見てお気づきかと思いますが、ケチなことに基礎の束石にしても、高い羽根つきのものを使うのは最小限(四隅)にして、残りは安い羽根なしにしてます。

形が見えてきた

根太張り終了

いきなりですが、いよいよ形が見えてきました。床板をのせる根太の数が揃い、ロングポストもフェンスをつけるだけになってます。

しかし、よく見るとこの期に及んでまだ束石が転がってます。要は基礎を直線上に並べるのが大変だから、と、根太を先に張ってからそれの下に基礎を置くという暴挙に出ているのです。

さて、ケチることばかり書いておりましたが、ちゃんとお金をかけるところはかけてます。というのも、ロングポストの色を見てみてください。根太と比べてちょっと黒っぽいでしょ?根太はSPFのすっぴんですが、ポスト類は防腐剤注入材といって緑色をしているやつを使ってます。ウッドデッキで真っ先にやられるのは床板だと思いますが、それは張り替えればいいだけの話。柱はそうはいきません・・・という素人考えなんですけどね。後から思ったら根太も防腐剤注入材にすればよかったかな?と思わなくもないです。

ま、結果が楽しみといえば楽しみ。

幕板の取り付け

幕板の付け方には賛否あるかと思います。あるガーデナーさんは床板を張り出す形にする(床板の切断面がウッドデッキの横から見える)方がいいと言ってましたが、ふきゅは切断面が横から見えるのではなく、幕板がそれを隠す形の方がいいと思いました。

そのガーデナーさんの考えはこうです。床板の切断面が何かと接触していたら、雨水などがなかなか乾かなくて結果腐りやすくなると。ふきゅには真偽のほどはわかりませんので、単に見栄えだけで決めてます。

写真は家側から見たウッドデッキの様子です。幕板と根太の間に45度の角度で補強する構造をとっていますが、これも後から思いついて付けたもの。そして、幕板に怪しい治具が取り付けてありますが、これ、根太の数が足りないのではないか、とやはり後から思いついて、すかすかの部分を補うよう根太を取り付けるためのものです。

こうやって後からどんどん設計が変わっていくのもふきゅ流の楽しみです。

床板を張る

骨組み完成!

いよいよです。

いろんなサイトやものの本にも「床板を張る作業は一番楽しい」と書いてあります。ふきゅにはこれまでの作業も十分楽しかったので、もうワクワクしどおし。

予定通り、根太の追加も終わり、ついでなのでちょっと余った木材を置いてみました。・・・いい感じです!

しかし時はもう夕刻、日が暮れようとしていますから、続きは後日のお楽しみ。です。

木材の第2次搬入

床板の材料、2×4の12ft.(SPF)を50本(そのうち本当に必要なのは40本ほど)を追加購入しました。

軽トラにある文字を見てもおわかりかと思いますが、第1次搬入のときと購入先のホームセンターが違います。これも足しげく通って一番安いところを探したわけです。前述のとおり、床板は腐ったら張り替えればいいや、というつもりでいますので、そんなに高品質のものは求めていません。ただ、1年に1度以上の再塗装は欠かさないようにしようとは思っています。

なんといっても50本ですから、1本あたりの単価ができるだけ安い方が嬉しいわけです。

ちなみに、2×4ではなく、2×6などを使う方法もあるようですが、単位面積あたりの単価が一番安くなることと、ちょっと繊細な感じがよくて細い方にしました。この積み下ろしもまた重労働だったのは言うまでもありません。

床板を張る

後日になりました。

気持ちのいい春の日差しを受けながらの床板張りの日がやってまいりました。

何をしても試行錯誤なのですが、このときも、どうやって根太の真上からコーススレッド(ねじくぎ)を打ち込むか?どうやってねじアタマを等間隔にするか?ってことで、こんな治具を作ってみました。

床板の端用と中ほど用です。なんといってもツーバイ材は曲がりやねじれがあるのが特徴ですから、ときどき補正してやらなきゃいけないんですね。そんな時の工夫も慣れてくるとすぐに思いつくもんです。

(一応の)完成

ウッドデッキが完成した

「(一応の)」と書いておりますのはもちろん意味がありまして...。

そんなことはともかく、まぁ、めでたい。ふきゅがこういうものを作るとホントにいつが完成なのかわかんなくて、完成記念写真ってものはないですね。とりあえず完成の頃の写真を載せてみます。

ヤマボウシが芽吹き、つつじやライラックが花をつけ、パンジーが花盛りなのを見てもわかるとおり、春爛漫。写真の日付で計算すると3ヶ月弱、ウッドデッキを作るのにかかったことになります。そして、気になる費用は材料費のみで8万4千円也。予算内におさまってます!

電動工具各種はこの中に含まれてないから、ウッドデッキを作るためにしか使わなかった工具が多かったとしたら、実質はもっと高くつくことになりますね。そうならないためにも、いろいろ作りたいなぁ。やっと木工にも慣れたことだし。

でも、この後、好きな木工を離れてしばらく左官をやることになるのです。それはまた別の話で。

最後まで読んでくれてありがとう!次はウッドデッキ製作の舞台裏、「何を考えて作ったか」に焦点に当ててお話したいと思います。